スペインの修復画が世界で人気になった理由を考察してみた
年末の特集で今年のおもしろニュースとして、スペインの修復画の
ニュースが取り上げられていた。
このニュースって、結果的にすごい話題になったけれど、ものすごい微妙な
バランスで話題にならない可能性の方が大きかったし、日本だったらむしろ
炎上していた可能性すらある。
修復画ニュースがなぜ前向きに大きな話題となった流れを考えてみた。
ここから、話題を人工的に生み出すメカニズムに近づいてみたい。
ニュースの事実だけを見れば、大きな流れは以下だ。
1 スペインでキリスト画が劣化
2 修復をおばあさんに依頼
3 修復が失敗
4 マスコミに取り上げられる
5 話題に
事実だけを取り上げるとそれほど面白くはない。
それぞれの要素を分解してみる。
1 スペインでキリスト画が劣化
○それほど有名な街や教会ではない。
○まあまあ有名な人が描いたもの
○依頼者にとってはすごく愛着がある。
○実際に歴史もある。
○元の絵はかなりしっかりと描かれていた雰囲気
2 修復をおばあさんに依頼
○おばあさんに依頼した理由は「昔、絵がうまかったから」
○おばあちゃんは80歳
○おばあちゃんは実際はとくに実績がある訳ではない
○おばあさんはいい人
3 修復が失敗
○おばあさんはまじめに修復した
○修復の度合いは元の絵と全く違い、大失敗
○修復後の絵柄が何とも言えずかわいい
○依頼者はかなりショックで怒ってもいる
4 マスコミに取り上げられる
○最初はまじめにニュースとして取り上げられる
5 話題に
○その後、ネットで話題に
○修復後の絵を使って様々なコラ写真がいろいろと作られて出回る
○実際に絵を見に行く人まで現れて現地はたくさんの観光客が訪れる
こんな感じかな。
以下をニュースバリューとして分解してみようか。
まずこのニュースの深刻度としては中程度。
レオナルドダヴィンチの絵ではこんなほっこりとはならなかったはずだ。
でも、全くの無名でもダメ。それなりに有名というこの絶妙さ。
そして、元の絵との落差が大きい。
専門家が見たら分かるレベルではなくて、誰が見ても全く違う。
分かりやすい。
修復後の絵がかわいい。
単なる失敗ではなく、何とも味がある絵になっている。
もう絶妙。
おばあちゃんはあくまで必死で大まじめ。
おばあちゃんを責めたらかわいそうというか、そこをせめても仕方ないという
気もするし、そもそもなぜこのおばあさんに任せたのかというので、
選んだ方の責任もあるでしょ、という気もする。
というところまで書いたけど、なんか思ってるのと違うなあ。。。
再度まとめてみます。
ごめんなさい。